人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2007年 03月 24日
吹奏楽と私05-4 あの日から響く曲 ~吹奏楽曲~
 *「プレイヤーズ王国」内の試聴にはYAMAHAから配布されている「Mid Radio Player」のインストールが必要です。ご了承下さい。

■今までの記事
 ・吹奏楽と私05-1 あの日から響く曲 ~序曲~
 ・吹奏楽と私05-2 あの日から響く曲 ~マーチ~
 ・吹奏楽と私05-3 あの日から響く曲 ~組曲~


■たなばた(酒井格)★★★
 試聴サイト:プレイヤーズ王国:『THE SEVENTH NIGHT OF JULY 〜TANABATA〜』(コイちゃんさん)
       The seventh night of July ~Tanabata~(Youtube)

 なんと作曲者が高校生当時に作曲した曲。全体として王道の作り方、かっこいい旋律が頭から最後までこれでもかと続きっぱなし。ただただ純粋に楽しい吹奏楽曲とはこういうものだと教えてくれる名曲。かなりお勧めなので是非聴いてみて下さい。私はこれは多分……定期演奏会で吹いたんじゃないかと思います。個人的にこの曲に思う事は、ユーフォが非常においしい曲だ!って事。w 一番の友達が気持ちよく吹いているのが羨ましかったです。^^;

 曲の聴きどころ紹介
●前半部……
 この曲のテーマをホルン&トロンボーンで吹いた後にテンポアップ、クラリネットが美しく歌いだします。私は0:54~の全体のクレッシェンドでトランペットが入ってくるところ(さらに限定するならば、デクレッシェンドしてから再度盛り上げる1:00~は最高)が大好きです。

●中間部……
 一番の聴きどころがここ。サックスのアンサンブルから入る、ソロがなんとも美しい部分です。冒頭のアルトサックスソロと掛け合う副旋律のユーフォニウムソロとのデュエットが非常に綺麗なので、是非耳を傾けてみてください。おいしいやつめ。w
 よくここが「織姫と彦星」の掛け合いであるという解釈がありますが、とうの作者は特にそういう事は思っていなかった様子。ただ、仲のよい2人が気持ちよく吹いている姿を想像していたという事ですから、やっぱりここは「織姫と彦星」なんだと私は思います。^^
 中盤ではトランペットソロ~フルート&クラリネット~サックス&ホルン~クレッシェンドで盛り上がり~静かに終わる、と各々の見せ場を用意して盛り上げる構成になってますね。

 ここでは、しばし2人の甘いひと時をお楽しみください。

●後半部……
スネアロールからa tempo。一番の聴きどころは中間部、メロディからウッドブロックに繋がって訪れるユーフォニウムのソロ~曲がどんどん広がっていきますよ。そしてコーダに至ります。前半部もそうなんですが、大きな宇宙を気持ちよく駆ける。そんな気分になるんですよね。
 fp(フォルテピアノ…出だしはフォルテで、すぐにピアノに抑える)からのクレッシェンドが、曲全体を締めてくれています。


 以上。なお、こちらが作曲者である酒井格さんのHPになります。「音楽室へようこそ→吹奏楽のための作品→The Seventh Night of July(ページ中央付近)」で、作曲者自身によるこの曲の解説がありますので、興味ある方は読んで見て下さい。
 関連:I's Music and Road(酒井格さん公式サイト)



■吹奏楽(シンフォニックバンド)のための「パッサカリア」(兼田敏)★★★
 試聴サイト:Music site 「温故知新」さん(一番下にあります)
吹奏楽と私05-4 あの日から響く曲 ~吹奏楽曲~_b0043393_1402175.jpg
 兼田敏作曲の吹奏楽の名曲。1つのモチーフが様々に形を変えつつそれぞれの楽器に動き、どんどんと見せ場が訪れます。最初は低音だからまたイイんだ。w と書きましたが、こいつは演奏する側には結構厄介なところでして。イントロは低音楽器の主旋律(この曲のモチーフ)なんですが、こいつがP(ピアノ=音を弱く)から入るんです。しかも確かテヌートで。
 「金管は基本的に唇をヴーーッって振るわせれば鳴る」んですけど、皆さんも試して貰うと分かりやすいのですが、どうしても出だしに破裂音のような、「プ」と息が出るようになってしまうんですね。そうすると音を出す時にどうしても音のON/OFFの境目が出来てしまうんです。……伝わるかな。^^;
 本当は「フーッ」っと息を出すような入り方をしなくてはいけないんですけど、それが非常に難しいのですよ。特に低音ですから管が太い。つまり、太い(量のあると考えてくれてOKです)息を吹き込まないと音が鳴らない。けどP(ピアノ)。けどテヌート。
 イントロですので、そこら辺をちょっと意識して聴いて頂けると、私の過去の追体験になるかも?w あとは曲全体としては、イントロで使われているモチーフがどう曲に組み込まれているのかを追っかけていくと面白いですよ。ほぼ全域にわたってモチーフはあると思いますので。
  
 当時は部長でしたし、この曲で群馬県では金賞取って北関東大会行けましたしね。非常にいい曲を演奏させて貰ったと思います。
 上の画像は当時から使っていたMyマウスピースで、左の大きいのがチューバ、小さいのがユーフォニウムのものです。また、下のタクトは中学卒業時に顧問の先生から何か欲しくて、(いらないものを)私が貰ったものです。 このカーボン入りのタクトも先生はよく譜面立てにカツンカツンして指示したり怒ってたりしたのでw、頻繁に先が割れたり折れたりしてましてね。その替えの1つみたいです。そんな傷なかったから。



■風紋(保科洋)★★★
 試聴サイト:プレイヤーズ王国『風紋』(T.SOUNDさん)
        『風紋』piacevole musicaさん

 1987年度全日本吹奏楽コンクール課題曲であり根強い人気のある吹奏楽の名曲。主旨と違い私は演奏した事がまったくない曲なのですが、この曲で検索して来られる方が結構いたので改めて紹介です。なるほど、課題曲として5分というのは確かに長いですね。通常課題曲というのは3分弱に収まっているものです。それでもこれだけ支持されているのがこの曲の人気を表しています。^^
 聴いてみたところの私の曲のイメージを言うと、静かにたたずむ「風紋」と、颯爽としたイメージの風紋を渡る「風」を表している感じがします。まさに風に乗った気分で演奏出来て、演奏者が凄い気持ちよくなれる曲かと。(言い方まずい?w
 

 最近は吹奏楽検索でこの偏狭の星に来られる方もちょくちょくおられて嬉しい限りです。身近に体験出来る音楽でありながらあまり皆さん聴いたりとかはしないですからね。こうやって聴けるサイトさんで触れる機会を持てば、実際の生演奏も聴きたくなってくるってもんですよ。
 例えば近くの中学校や高校の演奏会に行くと面白いと思います。こういう硬いというかなじみがあまりない曲も勿論演奏されますが、それは第一部として第二部にはPOPだったりラテン曲だったりジャズだったりと、その定期演奏会独自の楽しさあふれるプログラムになっていると思います。
 値段は多分無料だったり500円だったりで楽しめますからね。私の高校の定期演奏会は場所:群馬音楽センターでチケットが500円でした。広告を集めるのが大変だったのなんの。^^;

 そんな演奏以外の努力も結構ある定期演奏会。勿論東京佼成などのきちんとした演奏でもいいですから是非生の吹奏楽に触れて見てください。

by far_gaia | 2007-03-24 00:04 | 音楽


<< Lamento -BEYOND...      属性:設定資料集好き >>